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争続対策のプロの提案とアドバイス
遺言をする人の為の前提知識とアドバイス
  1. 法定相続分と遺留分って何?
2. 遺言と遺書の違いって何なの?
3. 「遺言」ってどんな種類があるの?
 どの種類がいいの?

4. 遺言書にはどんなことを記載できるの?
5. 遺言書作成にはテクニックとは?
6. 遺言書のトラブルを回避するためには
7. 遺言執行者は利害関係のない第三者を!!
遺言される人の前提知識とアドバイス
  1. 遺言書を発見した場合はどうすればよいか?
2. 遺言書が作成されてない場合はどうなるのか?
3. 相続から生じる危機回避方法
4. 相続登記ってそんなに大事なの?
5. 相続税っていくら払うの?
6. 相続開始後の行動スケジュール
専門家へ依頼する場合の費用の目安
1. 一般的な専門職費用と当事務所費用比較表
2. 相談方法

「遺言をする人の為の前提知識とアドバイス」

 以下で相続を争続にしないための基本的な知識とアドバイスを具体的に見てゆきましょう。

(1)法定相続分と遺留分って何?
(2)遺言と遺書の違いって何なの?
(3)「遺言」ってどんな種類があるの?
   どの種類がいいの?

(4)遺言書にはどんなことを
   記載できるの?
  (5)遺言書作成にはテクニックとは?
(6)遺言書のトラブルを
   回避するためには

(7)遺言執行者は利害関係のない
   第三者を!!

1.法定相続分と遺留分って何?

 そもそも、民法では法定相続分と言う制度を設けています。これは、もし、亡くなる人が遺言書を残さなかった場合に財産の総額のうち一体どのくらいの割合で、誰が相続するのかを定めたものです。亡くなる人が遺言書を残さない場合、又は遺言書がない場合で別途相続人同士の話し合いがつかない場合は原則として、以下の相続割合になります。

 もっとも、金銭の場合はこの割合で単純に別けることができますが、不動産等の場合は場合によっては売却してお金に換えて分配する必要が発生したりして、遺産が散逸する原因にもなりますので、やはり遺言書で誰に何を与えるのか記載するべきでしょう。

相続人の構成 相   続  分
配偶者と子供がいる場合 配偶者:2分の1
子供:2分の1
子供がおらず、配偶者と
被相続人の親がいる場合
配偶者:3分の2
被相続人の親:3分の1
子供も被相続人の親もおらず
配偶者と被相続人の兄弟がいる場合
配偶者:4分の3
被相続人の兄弟姉妹:4分の1

 但し、この相続分は「遺言」によって変更することができます。つまり、配偶者にすべての財産を譲りたければ、その旨を遺言書に記載することで上記の相続分の規定より遺言書による指定が優先されるのです。但し、次の遺留分という規定に違反する遺言については、遺留分を侵害された者が異議を述べれば、遺留分を侵害する限度にて効力を失います。

<遺留分>

 相続人には、法に定められた限度おいて自分が相続財産を受け取ることのできる固有の権利を持っています。これは、相続人が相続財産を受け取る期待権を保護してやる必要から存在する規定です。遺留分の権利を有する者は被相続人からみて「直系尊属(親)」「配偶者」「子供とその孫、ひ孫等」であり、各自の遺留分は下記のように法律で規定されています。

  遺留分権利者 遺留分割合

直系尊属のみ 3分の1
子又はその孫、ひ孫のみ 2分の1
配偶者のみ 2分の1
配偶者と子又は孫、ひ孫 2分の1
配偶者と直系尊属 2分の1

 上記の割合を各自の相続人の法定相続分で掛けた割合が各自の遺留分割合です。例えば、配偶者と子が2名いる場合の各自の遺留分割合は次のとおりとなります。
 まず、各自の法定相続分は、 配偶者2分の1、子供 2分の1×2名=各自4分の1が法定相続分になります。

 これに、上記の表の(エ)を参照すると各自次の遺留分が導かれます。
 
配 偶 者・・・法定相続分(4分の2)×遺留分割合(2分の1)=8分の2
子 供(1)・・法定相続分(4分の1)×遺留分割合(2分の1)=8分の1
子 供(2)・・法定相続分(4分の1)×遺留分割合(2分の1)=8分の1

  遺留分について詳しく知りたければ、専門家へご相談されることをお勧めします。



2.遺言と遺書の違いって何なの?

  最近「遺言」は相続における争いを防ぐことができる非常に有力な手段として、注目を集めていますが、「遺言」は世間で言われる「遺書」ではありません。「遺書」は追い詰められて自殺を決意した人が最後に書き記す消極的なメッセージですが、「遺言」は自分の死後に子供たちが困らないようにとか、世話になった人達に財産を残してやりたいとか、寄付したいなど、自分の死後に自分の愛情を周りの人々に伝える積極的なメッセージなのです。

 遺言書は縁起が悪いものなどでは全くないことをお判り頂きたいのです。むしろ、相続で争いになっている事項の大半が、先に旅立つものが「遺言」を残してくれてさえいれば、回避できたものばかりであり、あなたの「遺言」を作成してあげると言う心遣いで、残される者達に後にどれだけの安心と平穏をもたらす事になるかをご理解頂きたいものです。





3.「遺言」ってどんな種類があるの?どの種類がいいの?


 「遺言」にはどの様な種類があるのでしょうか?遺言には一般に「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」と言うのがあり、それぞれ様式と作成方法が厳格に分かれており、定められた方法によって作成されない遺言は無効になってしまいます。遺言した人の最後の意志を正確に把握するため遺言には厳格な作成方式が必要とされているのです。特に最近人気が高く利用されているのが「公正証書遺言」と言われるものですが、それぞれの遺言の違いを参考に一体どれがベストな選択なのか検討してみましょう。

《比較表》
自筆証書
遺言
<メリット>
・ 自分の自筆で作成することができる。
・ 遺言の存在を秘密にできる。
・ 費用がかからない又は安価。
<デメリット>
・ 遺言形式違反で無効になることが多い。
・ 遺言を書いても発見されない可能性がある。
・ 自分の自筆で書かないと無効になる。
公正証書
遺言
<メリット>
・ 公証人の関与のもとで作成されるので、
 遺言形式違反による無効になりにくい。
・ 公証役場に原本が保管されるので紛失されない。
・ 遺言検索システムでどこの公証役場に遺言があるのか
 検索できるので、自分の死後、遺言の存在が発見されやすい。
<デメリット>
・ 公証費用が必要。
・ 立会人を2名選任する必要がある。
・ 少なくとも立会人には遺言内容が知れてしまう。
・ 公証役場提出のための書類等の準備が必要。
秘密証書
遺言
<メリット>
・ 遺言の紛失、偽造を防ぎながら遺言内容は秘密にできる。
<デメリット>
・ 公証費用が必要。
・ 立会人を2名選任する必要がある。
・ 少なくとも立会人には遺言内容が知れてしまう。
・ 遺言内容については公証人の関与がないので、
 内容、形式、解釈をめぐって対立が生じる恐れが残る。

 当事務所では遺言書に関する相談があった場合は、
「公正証書遺言」をお勧めしています。理由は、

(1)原本が公証役場に保管され破損、紛失の恐れがない。
(2)方式違反により遺言が無効になる恐れが極めて低い

ということです。 当事務所では、この「公正証書遺言」の起案と作成に関するアドバイスを中心とする相談を行っています



4.遺言書にはどんなことを記載できるの?

 「遺言書」は何でも記載できるわけではないのです。例えば、自分の会社を長男に継がせたい場合に、遺言の中で「自分の会社の社長を長男とする」と定めても効力がありません。この場合は、会社の所有株式の過半数以上を長男に与えると言う遺言内容にしないといけないのです。この様に自分の希望をどの様に遺言書に記すかは遺言書を作成する上で非常に大切なことなのです。そうでなければ、ただ書いただけで法的に意味が無い紙切れ同然になってしまいます。遺言書に記載できること、できないこと、どの様に記載すれば自分の希望を叶えることができるのかは、とても大切なことですので、一度、法律専門家に自分の希望と思いを相談されるべきです。



5.遺言書作成のテクニックとは?

 相続を争続にしないためには、単に「遺言」を作成するだけでなく、民法を意識したテクニックとノウハウが必要です。そうでないとせっかく作成しても効果は半減してしまうでしょう。では、いったい遺言書の作成に欠かせないテクニックとは何なのでしょう?

 その一例を示すと、遺言をしたい人のその動機と個人的な事情、家族環境を十分検討して、

(1) 「遺留分」と言う相続人固有の権利を意識した戦略的な遺言内容を検討すること。
(2) 現況の家族以外の人(愛人やその子供、前妻の子供)へ財産を残したい場合など個別の要望がある場合これらの人への処遇について十分に検討し、法律的に意識した遺言内容を検討しておくこと。
(3) 単に財産を誰に分配するのかと言う事務的な記載ではなく、それをどうしてその人にあげたいのか理由と気持ちを 「付言事項」として記載してあげること。
(4) 遺言内容を的確に実行するため利害関係のない第三者である「遺言執行者」を選定しておくこと。

など多様なノウハウとテクニックがあると言っていいでしょう。どうせ作成するなら万全を期した素晴らしいメッセージを残される人に託したいものです。是非一度、法律の専門家の知識を借りて、専門家と共同作業で作成を進めてください。



6.遺言のトラブルを回避するためには

 遺言書に関して最も多いトラブルは、

(1) 自筆証書遺言を作成していて遺言が無効になったこと
(2) 遺言がなくなってしまった
(3) 自分の死後、遺言が発見されなかった。
(4) 相続人の中で遺言内容に不満を持つ者が作成者の死後遺言内容に
強硬な反抗をする

などです。これらを回避するためにはどうすればよいのでしょう?

(1) よほどの法律知識がない限り自筆証書遺言はしないこと。自筆証書遺言(自分の自筆のみで作成する方式)で作成された遺言書の実に半分近くは方式違反で無効になっていると言う事実があります。お勧めしませんが、この方法によりたい場合は、必ず専門家の相談を仰いでください。
(2) 法律専門家(利害関係のない第三者)に遺言執行者になってもらうこと。
などを意識して専門家と共同作業で作成するのがトラブルを回避する最善の方法であることを知ってください。



7.遺言執行者は利害関係のない第三者を!!

 せっかく遺言書を作成しても適法に遺言内容が実行されなければ、相続が「争続」になることを防止することはできません。そのために、遺言内容を忠実かつ適法に実行してくれるのが「遺言執行者」という存在です。遺言執行者がいる限りは他の相続人が遺言内容に反する財産処分をしても、遺言執行者はその行為の全てを無効とみなして、財産を取り戻すことができます。つまり、遺言執行者は、あなたが亡くなった後、あなたの最後の意志を遂行してくれる強力な助っ人なのです。これは、財産を相続するあなたの家族とは別に定めておくべきです。利害関係のある人が遺言執行者になると、忠実にあなたの遺言内容を遂行してくれる保証がなくなるからです。法律専門職には、高度な守秘義務と忠実義務が法律により課せられているので、専門家に予めお願いしておくのがよいでしょう。



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